☑️長時間のデスクワークをした後、立ち上がると腰が痛い
☑️車の運転をして、車から降りる時に腰が痛い
☑️イスから立ち上がった時にぎっくり腰になった
☑️ネイリストで仕事が終わると腰が痛い
お仕事や趣味などでも一日の半分以上は座っているという方が多いと思いますが、立ち上がる時に腰が痛いなんて事はありませんか?
当院に来られる腰痛でお困りの方はこのような事を訴えられることが多く、お体を見ると共通してみられる体の状態がありますのでその詳細とセルフケア方法をお伝えしていきます。
イスから立ち上がる時に腰に痛みが出るのはこの筋肉
イスなどに座っていて立ち上がると痛みがあるけど、しばらく動いていると痛みがマシになってくるという方が多くおられます。あなたもそんな症状ありませんか?
こんな症状があるということは、座っている時にどこかの筋肉に負荷が加わっているということが考えられます。
その筋肉とは
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腸腰筋
イスから立ち上がった時に痛みが出る筋肉は腸腰筋と呼ばれる筋肉が収縮し固くなる事により発症してしまいます。
腸腰筋とはお腹の中の深い部分に位置していますが、骨盤の腸骨という部分から付いている腸骨筋と横隔膜から付いている大腰筋と呼ばれる筋肉を合わせて腸腰筋と言います。
腸骨筋 + 大腰筋 = 腸腰筋
股関節の屈曲(体幹固定時)・体幹の屈曲(下肢固定時)・股関節の僅かな外旋という作用に関与します。
(Wikipedia) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%B8%E8%85%B0%E7%AD%8B
この腸腰筋は正しい姿勢で立ったり座っている時には正常なテンションが加わるのみで負荷としては大きくありませんが、猫背などの悪い姿勢で立つ・座るなどでは短縮してしまいます。
短縮した状態で長時間同じ姿勢を続けることでこの腸腰筋は固くなり、固くなった状態で立ち上がり無理やり伸ばしてしまうチカラが加わる事により腰痛が出てくるという悪循環になってしまいます。
腰痛の原因の8割はこの筋肉であるという文献もあるぐらいですので、腰痛には深く関わっている筋肉です。
骨盤の位置(前傾・後傾)
骨盤はまっすぐ立った状態が理想ですが、姿勢によって後ろに傾いたり前に傾いたりと位置が変わっていきます。
骨盤前傾タイプの方は反り腰になっていることが多く、逆に姿勢が良いと思われることもありますが腰に痛みが出る・股関節に痛みが出るなどの症状も出てきます。
また、骨盤後傾タイプの方は背中が丸くなり腰痛・肩こり、下っ腹が出るなど体にとって嬉しくないことが起こってきます。
上記の写真のような良い姿勢で座っている時には腸腰筋は収縮せず、負荷が加わりにくい状態となります。
一方、上記の写真のような座り方は、骨盤が後ろに傾いているので後傾している状態と言えます。ここまで極端な方は少ないかもしれませんが、ソファに座っているときなどはこのような状態になっていることが多くみられます。
このような骨盤が後傾した状態では腸腰筋は短縮し固くなってしまいます。そしてこの状態で長時間同じ姿勢が続くとさらに硬い状態になっていきます。
骨盤が後傾すると腸腰筋が短縮する
腸腰筋が固まったまま立ち上がると、上の写真のような上半身がくの字に曲がり骨盤が後ろに傾いた姿勢になってしまいます。(分かりやすいようにかなり極端にしています。)
この姿勢のまま歩いたり動いたりするのは痛みは出にくいですが、流石にこの姿勢のままでは歩きにくいし動きにくいので、この姿勢から背中を伸ばそうとするのですが、固まった腸腰筋を無理やり伸ばすことになり、その動作が痛みを引き起こす要因となります。
イスから立ち上がる時の痛みを予防する立ち方
骨盤が後傾し、腸腰筋が硬くなっている状態から立ち上がると痛みが出てしまうので、一度良い姿勢になるよう背筋を伸ばしてください。そうすることで腸腰筋が少し伸ばされます。
立った状態で同じような背筋を伸ばす動作をすると痛みが出てしまうことが多いですが、座った状態で行うと痛みが出にくいので、立ち上がる前に一度伸ばしてみてください。
背筋を伸ばせたら出来るだけその姿勢を保ったまま、頭を前に倒さないようにして立ち上がってみてください。
このようなイスから立ち上がる動作を行えれば立ち上がったときの腰の痛みは軽減されるはずですし、姿勢をよくする意識も持てますのでぜひ実践してみてください。
腸腰筋のセルフケア方法
上記に書いた立ち方はあくまでも対症療法的なもので、残念ながら腰痛の根本からの改善には結びつきません。そもそもの腸腰筋の硬さがなければ意識して立ち上がらなくても腰痛は発症しませんので、その腸腰筋のセルフケをお伝えしていきます。
腸腰筋のストレッチを行う際にはお腹から股関節の前の皮膚を伸ばすようなイメージを持ちながら行ってください。上記の図では左の腸腰筋を伸ばすストレッチをしています。
伸ばしたい方の足は出来るだけ後ろに伸ばしながら体は出来るだけ後ろに反らしていきます。
痛みが出るようであれば無理せず痛みが出ない範囲で行ってください!
このストレッチは左右を同時の伸ばす筋トレです。
腰を反らしていくので腰痛が強い方にはおすすめ出来ませんが、普段からデスクワーク・長時間の車の運転などの座位が多い方のセルフケアとしてはおすすめします。
まとめ
イスから立ち上がる時に腰が痛いという方は本当に多いですが、座ることが多い現代では仕方がないのかなと思いますが、普段からできるケアを行いながら腰痛を予防していきましょう!
骨盤が後傾し猫背になっている方にとっては腸腰筋のケアで姿勢も改善されますので姿勢が気になる方もぜひ行ってみてください!